振動解析
インストール
分子軌道計算を行うためのソフト、gamessを玄箱HGにインストールしたときのメモです。
インストール方法は、gamess/misc/readme.unixに書いてあります。
ディレクトリはcomp,compall のchdirを書きかえればいいと書いてありますが、そこだけでは不十分であるようで、/u1/mikeというディレクトリを作ってその中でコンパイルしました。
(後でもう少し詳しく書き直せたらいいなぁ…もう覚えてないや…)
玄箱の場合、targetはlinux-pcを指定しました。
玄箱ではcpuが遅いことに加え、メモリが少ないためあまり有用性はありませんが……(今はWin用のバイナリデータのほうが多く使ってますし……)
振動解析
私は振動解析を行うためにgamessをインストールしたのですが、振動解析は多くの場合、
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* THIS IS NOT A STATIONARY POINT ON THE MOLECULAR PES *
* THE VIBRATIONAL ANALYSIS IS NOT VALID !!! *
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というエラーを出します。これは"計算で求められた傾きによると、それぞれの原子の位置が安定した点ではないため(gradientが0になっていない)、この振動解析データは信用できない"というものです。
マニュアルにも、このメッセージが出るのが普通であると書いてあるようで、まだ未完成な部分であるのかもしれませんが、一応このエラーメッセージを出さない方法を書いておきます。
また、インプットファイルを作る際は、Facioというフリーソフトを使わせてもらっています
データベースなどで得たデータをhessian計算した場合、上記のエラーがでます。
これは計算する場合、実際のデータとは違った分子間距離、分子構造を持つことになるはずで、これもどうか……と思いますが、hessian演算を行う前に構造の最適化を行います(RUNTYP=OPTIMIZE)
このとき、なるべく高い精度まで計算を繰り返すように設定します。
Facioでは、$STATPTのOPTTOLを10の-10乗まであげる(下げる?)ことができます。また、$SCFのNCONVも10の-8乗にしておきました。
それから計算を繰り返す回数を多くするため、$CONTRL内のMAXITを200(現在のgamessでは300回等、200以上の数字を指定できない)、$STATPT内のNSTEPを300等変えたほうがいいのかもしれませんが、現在は100のままで計算しています。
そして、なるべく高い精度の計算法を使ったほうがいいようです。B3LYPで計算した結果、うまくいったようでした。
この結果を、FacioのFile>Load new gamess output for optimized geometryで読み込み、$CONTROLのRUNTYPをHessianに代えれば振動解析ができます。RAMAN活性を調べたい場合は、Hessian演算の後、File>Get HESS grout from gamess punchでHessian演算の結果を取り込み、RUNTYPをRAMANに代えて計算します。インストールした日 2006.10.某日
書いた日 2007.01.20
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